医療ガス取扱の予備知識 Preliminary Knowledge

医療ガスを安全に使っていただくために、予備知識をまとめました。
不明点、ご質問があればお問い合わせください。

  • ガスについて
  • ボンベの取扱
  • 医療機関内での取扱
  • その他

ボンベの取扱

高圧ガスを充てんする、最も普及している容器を「ボンベ」と呼んでいます。
このボンベにも、高圧ガス保安法で取り決められた決まりがあります。

ボンベのサイズ

使用量に応じてさまざまなサイズのボンベが出回っていますが、当社では主に下記のサイズを取り扱っています。

ボンベのサイズ

  • *容量は、ガスの充てん量です。
  • *アセチレンガス、液体酸素/窒素は、上記とは別の専用容器に入れています。

ボンベの色

充てんガスの種類に応じて、下記の表のように色が決められています。
外面すべて、又は容器の表面積の1/2以上をその色で塗り、ガス名を表示します。

高圧ガスの種類 塗色
酸素ガス 黒色黒色
水素ガス 赤色赤色
炭酸ガス 緑色緑色
アンモニア 白色白色
塩素 黄色黄色
アセチレンガス かっ色かっ色
その他のガス(窒素ガス、亜酸化窒素ガスなど) ねずみ色ねずみ色

ボンベの表記例

ボンベには、次のような刻印ならびに表示をすることが定められています。

ボンベの表記例

  • *容器を他人から譲り受けてそれを使用する場合は、必ず容器を譲り受けた者の表示に、「容器所有者刻印」を変更する必要があります。(高圧ガス保安法第47条 容器保安規則第11条)

ボンベの保管注意

  • ・ボンベは、直射日光を避け、常に温度40℃以下に保つこと。
  • ・酸素ガス、可燃性ガス及び毒性ガスのボンベは明確に区分して、通風のよい場所に置くこと。
  • ・ボンベ置き場の周囲2m以内には火気厳禁とし、引火性・発火性のものを置かないこと。
  • ・可燃性ガス及び酸素のボンベ置き場には、消火設備を設けること。
  • ・ボンベが高温にさらされるような、熱源(火気 / 暖房 / ボイラーなど)を近くに置かないこと。
  • ・転落・転倒による衝撃をボンベに与えないように、ボンベスタンドやチェーンを用いて転倒防止措置をとること。
  • ・損傷を防ぐため、キャップを装着しておくこと。

上記のように様々な注意事項があります。
疑問点はお問い合わせください。

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ボンベの再検査

高圧ガス保安法により、ボンベには再検査が義務づけられています。
種類によって、次のように期間が決められています。

容器の種類 製造経過年数 検査時期
可搬式液体酸素容器 平成元年3月31日以前に製造し、15年未満 3年ごと
同上、15年以上20年未満 2年ごと
同上、20年以上 1年ごと
それ以降に製造した容器で、20年未満 5年ごと
それ以降に製造した容器で、20年以上 2年ごと
一般継目なし容器(ボンベ) 平成元年3月31日以前に製造した容器 3年ごと
それ以降に製造した容器 5年ごと
一般複合容器(FRP容器) 15年で使用不可(破棄処分) 3年ごと

上記の期間毎に再検査を受け、合格すれば、再び高圧ガスを充てんすることができます。
ただし一般複合容器には使用期限があり、期限が過ぎた容器は処分しなければなりません。
容器の製造年月、再検査年月はボンベ肩部に刻印されています。